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噛むことの大切さ
噛むことの大切さ
きちんと噛めないと、どういうことになるのか?
1
残った歯に負担がかかり、健康な歯が弱る。
歯はすべてが揃っている状態(上下左右で28本※親知らず含まず)で完全な機能を果たしていると言えます。したがって、1本でも抜けた場合は他の歯がそのぶんの役割を果たさなければなりません。
結果的に、残った天然歯に必要以上の負担がかかることになり、グラグラや最終的には抜けてしまう結果になってしまうのです。
これは、残った天然歯が抜けた歯の役割を代理するという意味では「部分入れ歯」や「ブリッジ」も共通しています。
2
顔のゆがみを引き起こす
歯が抜けると、残った歯で噛むしかありません。当然、噛む場所が偏っていくため使う筋肉の割合が変わってきます。すると、特定の場所の筋肉のみが発達するため、お顔全体が歪んだ印象になっていくのです。
反対に噛めない箇所は使われる割合が減るため筋肉が衰えていき、老け顔の印象をもたらします。
3
発ガンリスクを高める
今日の加工食品にはさまざまな発ガン性物質が含まれています。
人間の唾液には「ペルオキシダーセ」という酵素が含まれており、
食品に含まれる発ガン性物質の活性を抑制する働きがあるのですが、
きちんとした咀嚼ができないと、唾液が分泌されにくくなるため結果的に発ガンリスクを高めてしまうのです。
4
肥満を始めとしたさまざまな症状を引き起こす
ハーバード大学の研究者らが、追跡調査したところによると、歯周病の人は糖尿病や
高血圧などの発症が増えたり、進行しやすくなるとが報告されています。
一般的には想像し難いかも知れませんが、歯周病などに感染した口腔環境が身体全体に影響することは明確に解明されてきているのです。
きちんと噛むことのメリット
メリット1
味覚が発達し、食事が美味しく感じる
当然のことですが、噛めることで食べ物の味や食感をしっかりと感じることができるため、味覚が発達し、食事を美味しく感じるようになります。
噛んでいる間は唾液の分泌を促すので、発ガンリスクの低下につながるほか、満腹中枢を刺激するので食べ過ぎを防いで肥満を抑制します。
メリット2
脳の機能を活性化させる
しっかりとした咀嚼によって、脳への血流が増え、神経活動が活発になります。
すると、脳のさまざまな分野が活性化されることがわかっています。
中でも特筆されるのは「前頭前野」と呼ばれる、判断や感情、記憶や行動などを司っている部分で、この部分が刺激されることでうつや認知機能の低下を予防につかがると言われています。
メリット3
「噛む力」と全身の筋肉量は比例している
しっかり噛むことができないと、なんと全身の筋肉が衰え転倒や骨折などのリスクに繋がります。
逆に、しっかり噛むことができれば、若々しい状態を保つことができます。
大学医療機関の「噛む力と健康寿命の関係」の追跡調査で、歯で困っている方に比べて、快適に食事がとれる方のほうが約3年もの期間、健康寿命が長いという報告が示されています。
メリット4
消化器への負担を減らす
しっかり咀嚼された食べ物は胃や腸で消化酵素が分解しやすくなるため、消化器への負担を減らします。
しっかりと消化された食べ物は身体へ吸収されやすくなり、また、スムーズに排泄されやすくなります。
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